成人式の正しいマナーとは?振袖の着こなしも確認
大人への仲間入りを示す式典である成人式は、懐かしい友人や知人との再会があるなど人生の中でのビッグイベントのひとつです。そんな成人式でしっかりとしたマナーや美しく振袖を着こなせることは大人の女性への第一歩とも言えます。
そこで今回は、知っておきたい成人式の正しいマナーと振袖の着こなしについて紹介していきます。
知っておきたい成人式での正しいマナー
成人式の服装についてですが、服装の指定は特にありません。しかし女性は振袖、男性はスーツという服装がオーソドックスです。
振袖は華やかな晴れ着であり、家族やお世話になった方々に成長した姿を見せ感謝を伝える意味もあるため、成人式という節目に振袖は最適です。メイクも振袖に合わせ、濃すぎず薄すぎない上品なメイクをすることがマナーです。
また振袖に合わせたバッグは普段使いのものよりも小さいため、成人式に必要なものだけを入れておきましょう。具体的な持ち物としては、小銭入れや招待状、スマートフォン、大半のハンカチ、メイク直しアイテム、エコバッグです。
大半のハンカチは食事のときのナプキン代わりにも使うことができ、エコバッグは記念品を持ち帰るのに便利です。また上記以外にもあると便利なものは、着物クリップや天気に応じて草履カバー、大きいサイズのレインコートなどもあるとよいでしょう。
成人式当日は、着付けやヘアセットなど朝早くから行われるので、前日に必ず持ち物をまとめて確認しておきましょう。そして成人式が始まったら、私語は厳禁であり、スマートフォンの電源は基本的にはオフにしておきます。
また成人のお祝いをいただくことがあります。基本的には親しい人からのため、お返しは不要ですが、身内以外の方からいただいた場合は、いただいた金額の3分の1~2分の1の品物を内祝いとしてお返ししましょう。そしてお礼の電話やメールを入れることも大切ですね。
振袖での正しい振る舞い方
振袖を着た経験がある方は少ないと思いますが、ちょっとしたポイントを押さえて所作をすることで、振袖姿がより一層美しく見えるので振る舞い方を抑えておくと良いでしょう。
振袖姿の基本的な立ち方は、お腹や腰まわりをまっすぐに正し、背筋をきちんと整え、少し内股にして、片方の足を半歩下げてもう片方の足につま先を揃えます。頭の上からつま先まで一本の線が通っているように立つことで美しい振袖姿になります。
歩くときは、小さな歩幅にし、振袖の裾がはだけないよう、足の指先を外側に向けないように歩きます。階段の上り下りでは、袖は重ねて左手にかけおき、右手で裾が引っかからないようにつまみ、階段に対して少し身体を斜めにして歩くのがおすすめです。
椅子に座るときは、背中の帯をつぶさないようにするために浅めに腰を掛け、袖は地面につかないように前でまとめて持ち、左の袖を上に重ねて膝の上に置き、ハンカチを膝に広げて汚れないようにします。バッグは腰の後ろに置くといいでしょう。
車へ乗るときは、座るときと同様に浅めに腰かけるのが基本で、振袖の両方の袖を前で重ね、お尻を先にシートへ下ろし、髪飾りに気を付けながら身体を回し中へ入り、両足を揃えます。
下りるときは乗るときとは逆の順番で、足、頭、お尻の順に下りていくときれいでしょう。
またグラスを持つときや手を挙げるときには、袖口からひじや二の腕がなるべく見えないように、両脇をしっかりと閉め、片方の手でもう片方の袖口を軽くおさえます。袖口から手先だけが出るようにすると良いでしょう。トイレに行くときは、なるべく広い洋式を利用し、まずは両方の袖をひとまとめにして振袖、襦袢をめくり上げ、端を結ぶことで振袖が汚れることを防げます。
振袖を着たときの振る舞い方をすべて覚えることは大変ですが、意識することでも美しい振袖姿となることでしょう。できることから実践してみてはいかがでしょうか。
振袖が着崩れたときの対処法
振袖の着付けをしてもらった直後はきれいな状態を保てていても、時間が経つとどうしても着崩れてしまうことがあります。そんなときに自分でできる対処法をいくつか紹介します。
まず一番多い振袖の着崩れは、衿元がゆるみ胸元がはだけてきてしまうことです。そんなときは、衿元の角度が左右対称になっているのか、また重ね衿と半衿の幅は同じになっているのかを確認します。
ずれているときは基本的には半衿は触らず、上の重ね衿または振袖を指で微調整しながら、たるみ部分は帯へと流していきます。そして帯の下にあるおはしょりの部分を引くことできれいになります。また、おはしょりにシワがある場合や片方がたるんでしまった場合は、両手の指を帯の下に入れて中央から同時に左右へ動かし、鏡を見ながらおはしょりの下の部分が平行になるように整え、余った布は帯の中の腰ひもに挟めば完了です。
帯が下がってしまった場合には、まず後ろの帯の下に手を入れて持ち上げます。そして帯の上を持って持ち上げ、元の高さにくるように調整していきましょう。
また、座ったり建ったりしているうちにお尻の部分がたるむこともあります。その場合はお尻の上のおはしょりの内側に、そのたるんでしまった分を指で押し上げて挟むことで解決できます。
まとめ
今回は成人式の正しいマナーや振袖の着こなし方を紹介しました。大人への門出を祝う式典では、しっかりとマナーを守って出席しましょう。
成人式当日の振袖に着慣れずに疲れてしまうことも多いですが、きちんとしたマナーや着こなしを意識することで振袖姿の見え方が変わってきます。成人式の正しいマナーと美しい振袖姿で、成人を迎えていきましょう。